ドル記号「$」の由来は?円との意外な共通点

スペインの古い銀貨や羊皮紙を背景に、ドル記号と円記号が並ぶ歴史ミステリー風のイメージイラスト Compassコラム

「ドルの頭文字はDなのに、なぜ記号は『$(Sに縦線)』なの?」不思議に思ったことはありませんか?

よく耳にする「UとSを重ねた」という話もあれば、全く別の説もあります。実はドル記号の由来には「これ!」といった正解がなく、いろんな説が語り継がれています。

この記事では、ドル記号の由来にまつわる数々のユニークな説をご紹介。明日誰かに話したくなる、通貨記号の歴史を紐解いていきましょう。

ドル記号「$」の由来に正解はない?よく語られる「スペイン・ペソ説」を解説

ドル記号「$」の由来に正解はない よく語られる「スペイン・ペソ説」を解説

ドル記号の由来に「これだ!」という確定した正解はありません。よく話題に上がるのが「スペインの通貨『ペソ』が崩れてできた」という説です。

なぜアメリカの通貨なのにスペインなのでしょうか?と思われるかもしれませんが、理由は、かつて中南米などの広い地域がスペインの植民地だったことに関係しています。当時、スペイン植民地だったメキシコなどで作られた「ペソ銀貨」はとても質が良く、アメリカ国内でも「国際的な通貨」として広く使われていたそうです。

当時の人々は、帳簿をつけるとき、ペソ(Peso)の複数形である「Ps」という文字を頻繁に書いていました。急いで書いているうちに「P」と「S」が重なってしまい、やがてPの縦線だけがSの上に残って「$」に見えるようになった……というお話です。手書き文字のクセがそのまま記号になってしまった、なんだか人間味があって面白いですよね。

「U」と「S」を重ねた説や「ヘラクレスの柱」説など、語りたくなる諸説

「U」と「S」を重ねた説や「ヘラクレスの柱」説など、語りたくなる諸説

「ペソ説」以外にも、思わず誰かに話したくなるようなユニークな説がいくつかあります。ここでは代表的な2つをご紹介しますね。

ひとつ目は、アメリカ(United States)の頭文字である「U」と「S」を重ね合わせたという説です。Uの下の部分が消えると、ちょうどSに二本線が入った形に見えます。(ちなみに、現在では縦1本線が主流ですが、かつては縦2本線で書かれることもありました)

これはアメリカの愛国心をくすぐるカッコいい由来ですが、実はお金が流通し始めた時期よりも後に広まった「後付けの話」だとも言われています。

ふたつ目は、「ヘラクレスの柱」説です。スペインの国章には、ギリシャ神話に登場する「ヘラクレスの柱」という2本の柱に、リボンが巻き付いている絵が描かれています。この「柱にリボンが絡みついた形」が$のマークになったという説。真実はわかりませんが、歴史ロマンを感じさせてくれる説と思いませんか。

日本円の「¥」に横線が入る理由は?ドル記号と共通する「通貨の識別」ルール

日本円の「¥」に横線が入る理由はドル記号と共通する「通貨の識別」ルール

ここで少し視点を変えて、日本の「円(¥)」について見てみましょう。なぜYに横線が入っているのか、ご存知ですか?

ドル($)の由来には「Psの変形」など諸説ありますが、円(¥)の場合は、「アルファベットのYと区別するため」に線を入れたというのが定説です。

文字の「Y」にお金の印である横線を入れて「¥」。こうすることで、単なる文字ではなく「通貨記号」という印になるわけです。

この「線を入れて文字と区別する」という考え方は、実はドルにも共通しています。ドルの由来は「Psの合体」説などありますが、「Sに縦線を入れることで、アルファベットのSと区別している」とも考えられますね。

イギリスのポンドも「L」に横線を入れて「£」と書くように、このルールは世界共通だと感じませんか?

まとめ

今回は、ドル記号「$」の謎めいた由来と、円との共通点についてお話ししました。

  • ペソの複数形「Ps」が崩れたという説
  • 「US」を重ねた説はカッコいいけれど、後付けの俗説とも言われる
  • 円もドルも、線が入っているのは「通貨であることを示すため」

「結局、正解はわからないの?」と思うかもしれませんが、わからないからこそ想像が膨らむ「歴史ミステリー」でもあります。次にニュースや海外旅行で「$」のマークを見かけたら、ぜひこの話を思い出してみてください。「これは昔、PとSだったらしいよ」なんて、ちょっとした話のネタにしてみてはいかがでしょうか。

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