リップスティック効果とは?不況と口紅の意外な関係

不況下で口紅の売上が伸びる「リップスティック効果」を示す概念イラスト。暗い下降気味の経済グラフを、一本の赤い口紅が押し上げている様子。 Compassコラム

「不況でも口紅は売れる」

そんな不思議な説を、どこかで耳にしたことはないでしょうか。

実はこれ、「リップスティック効果」と呼ばれる消費心理の一つ。なぜ景気が悪いのにモノが売れるのか。その意外なカラクリを紐解いてみましょう。

リップスティック効果って?

「リップスティック効果」。少し変わった名前ですが、中身はとてもシンプルです。不況で世の中全体が節約ムードなのに、なぜか口紅のような嗜好品の売上が伸びる現象のこと。

通常、景気が悪くなれば財布の紐は固くなるもの。家や車といった大きな買い物はもちろん、日用品さえ安価なものへ切り替えるのが一般的です。ところが、高級ブランドの口紅など「特定のアイテム」だけは例外。売上が落ちないどころか、逆に伸びることさえあるのです。

1930年代のアメリカ大恐慌の頃にも見られたという、この現象。「お金がない時こそ売れるものがある」というのは、なんとも興味深い話ですよね。

なぜ「口紅」が売れるの?

なぜ、こうした逆転現象が起きるのか。最大の理由は、私たちの心にある「ささやかな贅沢への欲求」です。

節約生活が続くと、どうしても我慢の連続でストレスが溜まりがち。「たまにはパーッと買い物がしたい」。そう願っても、数十万円のブランドバッグや海外旅行には、さすがに手が届きません。そこで白羽の矢が立つのが、口紅。

5,000円前後あれば、憧れのハイブランドを手中に収めることができます。この「手頃な価格で得られる満足感」こそが、乾いた心への特効薬。「海外旅行は無理でも、毎日使うリップくらいは良いものを」。そうやって高額な出費を抑えつつ、手の届く範囲で賢く自分をご機嫌にする。これぞまさに、私たちの生活の知恵といえます。

口紅は不況のサイン?

この現象、実は経済の「ちょっとした先行指標」としても注目されています。街中で高級な口紅が飛ぶように売れていたら、それは景気が下り坂にあるサインかも。

実際に過去の不況期、他の商品が苦戦するなかで化粧品メーカーの売上が伸びた、という報告もあります。高価な家電や車が見送られ、代わりに小さな贅沢品が動き出す。消費者が「生活防衛モード」に入りつつも、心の楽しみまでは捨てていない証拠ですね。

もちろん必ず当てはまるわけではありませんが、ニュースの数字とは一味違う視点。デパートの化粧品売り場が、実は身近な景気予報になっている。そう考えると、いつものウィンドウショッピングも少し違って見えてきませんか。

まとめ:小さな幸せを楽しもう

不況下で口紅が売れる「リップスティック効果」。それは厳しい状況下でも楽しみを見つけようとする、私たちのたくましさの表れなのかもしれませんね。

節約は大切ですが、我慢ばかりでは心がガス欠を起こしてしまいます。たまには自分へのご褒美も必要。コンビニのちょっと高いスイーツでも、新しい色の口紅でも。

無理のない範囲で「小さな贅沢」を取り入れ、明日への活力を養っていきましょう。

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